五苓散
特徴と効能
口の渇きや尿量の減少がある人の「水滞(すいたい)」を改善むくみをはじめ、頭痛、めまい、下痢などは、漢方では「気血水(きけつすい)」の「水」が滞った「水滞」を原因とする症状と考えます。
水分代謝がうまくいかずに、体のあちこちに偏在(へんざい)して異常が現れるのです。体のはたらきを高めて、余分な「水(すい)」を体の外へ出します。
成分
“猪苓”をはじめ、利尿作用のある生薬がいろいろと配合されています。“桂皮”は軽い発散薬で、頭痛やめまいによいとされます。これらがいっしょに働くことで、よりよい効果を発揮します。
- 猪苓(チョレイ)
- 茯苓(ブクリョウ)
- 蒼朮(ソウジュツ)または白朮(ビャクジュツ)
- 沢瀉(タクシャ)
- 桂皮(ケイヒ)
対象者
- 頭痛、めまいから吐き気、嘔吐(おうと)まで適応が広い「五苓散」の適応症は多く、また「虚実(きょじつ)」の「証(しょう)」も「虚実間証(きょじつかんしょう)」を中心に比較的広く用いられます。
- 適応証(体質) 湿証(水分停滞)