四逆散
特徴と効能
体力が中くらい以上の人の胆石症、胃炎、胃酸過多、過敏性腸症候群、鼻炎、気管支炎、腰痛・下肢痛などに用いられる。 精神不安や神経症にも用いられる。
炎症をしずめ、痛みをやわらげる働きをします。体力が中くらい以上の人で、肋骨下部から上腹部が張り、苦満感のあるときに向きます。
具体的には、胆のう炎や胆石症、胃炎や胃潰瘍、気管支炎などに適応します。また、神経症や不眠など、心の調子がよくないときにも用います。
成分
炎症をしずめる“柴胡”、気分を落ち着ける“枳実”、痛みをやわらげる“芍薬”、緩和作用のある“甘草”などが配合されています。これらがいっしょに働くことで、よりよい効果を発揮します。
- 柴胡(サイコ)
- 枳実(キジツ)
- 芍薬(シャクヤク)
- 甘草(カンゾウ)
対象者
- 体力が中くらい以上の人で、肋骨下部から上腹部が張り、苦満感がある
- 適応証(体質)は、実証〜中間証(体力中くらい以上)、胸脇苦満(肋骨下部の張り)を目安とします。小柴胡湯よりも少し実証向けです。
注意点
芍薬甘草湯など甘草を含む他の漢方薬といっしょに飲むときは、「偽アルドステロン症」の副作用に注意が必要です。