当帰芍薬散
特徴と効能
「血(けつ)」の量が少ない、もしくは薄い人は体のすみずみまで栄養素や熱が行き届きません。その結果、冷えや生理が遅れるなどの症状が現れます。また、大切な「血(けつ)」がうまく体中をめぐらなくなると、水分代謝も悪くなり、体の余分なところに水分がたまり、その水分が体を冷やして冷えを引き起こします。
全身に大切な栄養素を与え、血行を良くするのと同時に、水分代謝を整えることで余分な水分を体からとり除いて、足腰の冷え症や生理不順を改善します。
成分
“当帰”と“川きゅう”には、血行をよくして貧血症状を改善し、体をあたためる作用があります。“芍薬”は生理痛や肩こりなどの痛みをやわらげる生薬です。
また、“蒼朮”と“沢瀉”、“茯苓”は、漢方の代表的な利尿薬で、むくみ症状を改善したりします。これらがいっしょに働くことで、よりよい効果を発揮します。
- 当帰(トウキ)
- 川きゅう(センキュウ)
- 芍薬(シャクヤク)
- 蒼朮(ソウジュツ)または白朮(ビャクジュツ)
- 沢瀉(タクシャ)
- 茯苓(ブクリョウ)
対象者
- 足腰が冷える方、生理不順がある方など一般的に女性の悩み(月経異常や冷え症など)がある方
- 適応証(体質)は、虚証(虚弱)、寒証(冷え)、湿症(水分停滞)、血虚(血流不足・貧血症状)